「投資=ギャンブル」って本当?──その不安には理由がある

基礎知識向上委員会

投資について真面目に相談しても、「そんなギャンブルやめておけ」そう言われることがまだまだ多い今の日本。正しい知識を身につければ、そんなことはない、少なくとも「割のいいギャンブル」であることが理解できると思います。

世の中に溢れるギャンブルは基本的に「ゼロサムゲーム」でも、正しい投資は「プラスサムゲーム」。問題なのは、広く一般に広がる「投資」の中には、ゼロサムゲームも多く含まれることで、そのイメージが先行してしまうことが投資に対する忌避感につながっています。

僕が資産形成を考え始め、投資に対する忌避感が完全に払拭された考え方を紹介していきます。


「投資=ギャンブルだよね」と思っていた過去の自分へ

「投資なんてやらない。あんなのギャンブルだよ」

昔、職場の同僚がそう言っていた。
実は僕も、つい数年前まで同じことを思っていた。

  • お金を減らしたくない
  • 将来のために貯金はしてる
  • 投資ってなんか不安定で怖い

でも、あるきっかけで調べ始めて気づいた。

「何も知らないから、怖く見えていただけ」だったと。


なぜ「投資=ギャンブル」と思ってしまうのか

そもそも僕たちは、「投資教育」を受けてこなかった。
お金の話はタブーで、金融商品は「よくわからないもの」として敬遠される。

でも冷静に考えれば、ギャンブルと投資は構造がまったく違う

項目ギャンブルインデックス投資
勝敗運が支配経済成長が支える
期待値マイナス(胴元が儲かる)プラス(長期では成長)
継続性一過性長期運用が基本
コントロール性低い(出たとこ勝負)高い(長期・分散で調整)

インデックス投資は、「世界経済の成長を取り込む仕組み」だ。
それは僕たちが日々使っている製品やサービス──AppleやGoogle、ユニクロやイオン──が成長していくのと同じ話。


じゃあ、なんで「ギャンブルに見える」のか?

理由はシンプル。

「目的」と「時間軸」があいまいなまま投資を見てしまうから。

たとえば、数年で倍にしようとすれば、どんな投資もリスクが高い。
でも、老後に向けた20年スパンの積立なら、”投資の本来の姿”になる。


いったい、あと何年「生きる」のか?

ここで現実的な問いをひとつ。

僕たちは、あと何年、健康に生きるだろう?

日本人の平均寿命と健康寿命(厚労省2023年発表)

性別平均寿命健康寿命
(自立生活できる期間)
男性81.05歳72.68歳
女性87.09歳75.38歳

仮に45歳から資産形成を始めたとしても、健康寿命まで27年〜30年、生きるためのコストがかかる

そして、そのあと10年近く、「介護を受ける老後」も控えている


お金が減っていく「老後のギャンブル」

退職して、年金と貯金を取り崩しながら暮らす。
これは、お金がどんどん減っていく“逆ギャンブル”状態だ。

  • インフレが進めば、生活費は上がる
  • 長生きすれば、医療費も介護費も増える
  • でも、収入は基本的に「減る一方」

何もしなければ、減るお金と闘い続ける老後が待っている。


僕たちは「増やす仕組み」を知らなかっただけ

投資は確かにリスクを伴う。
でも、貯金だけで30年生きることも、また別のリスクがあるのだ。

だからこそ、

  • 長期で
  • 分散して
  • 低コストの商品を購入する

インデックス投資は、「再現性の高い資産形成の仕組み」として、ギャンブルとは真逆のロジックで動いている。

正しく運用すればある程度控えめにみても年利5%は目指せるだろう。そう信じられる知識を身につけることが重要だ。


次回予告|「年利5%で運用なんて夢物語?」

怪しく聞こえる「5%」の根拠と、現実的な数字の話をします。
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