こんにちは、飛雄です。
S&P500に連動する投資信託。
中身は同じ指数なのに、「どれを選んでも同じ」と思っていませんか?
実際、多くの人が
・eMAXIS Slim
・楽天・S&P500
・iFreeNEXT
といった複数の選択肢の中で、「なんとなく有名なもの」を選んでいます。
ですが、ここに一つの違和感があります。
同じ指数に連動しているはずなのに、実際の成績には差が出ている。
この差はなぜ生まれるのか。
そして、それは無視していいレベルなのか。
この記事では、主要なS&P500連動ファンドを比較しながら、
「同じに見えて同じではない」という現実を整理していきます。
いきなり結論
結論から言うと、
現時点では「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が最も優秀です。
以下のグラフを見てください。

これはeMAXIS Slimの値動きを基準(0%)として、
他ファンドとの差を比較したものです。
下に行くほど、
eMAXIS Slimに対してリターンで負けていることを意味します。
楽天・プラス・S&P500はかなり拮抗していますが、
それ以外のファンドは明確に差がついています。
「同じ指数に連動しているはずなのに、なぜ差が出るのか」
ここが今回の本題です。
比較対象ファンドの選定
今回比較したのは、
新NISAの積立投資枠で購入できるS&P500連動ファンドです。
(2025年5月時点)
| ファンド名 | 運用会社 |
| SBI・V・S&P500インデックス・ファンド | SBIアセットマネジメント㈱ |
| たわらノーロード S&P500 | アセットマネジメントOne㈱ |
| ステート・ストリートS&P500インデックス・オープン | ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ㈱ |
| 米国株式インデックス・ファンド | ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ㈱ |
| iFree S&P500インデックス | 大和アセットマネジメント㈱ |
| 農林中金<パートナーズ>つみたて米国株式 S&P500 | 農林中金全共連アセットマネジメント㈱ |
| NZAM・ベータ S&P500 | 農林中金全共連アセットマネジメント㈱ |
| はじめてのNISA・米国株式インデックス(S&P500) | 野村アセットマネジメント㈱ |
| iシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンド | ブラックロック・ジャパン㈱ |
| つみたてiシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンド | ブラックロック・ジャパン㈱ |
| SMBC・DCインデックスファンド(S&P500) | 三井住友DSアセットマネジメント㈱ |
| My SMT S&P500インデックス(ノーロード) | 三井住友トラスト・アセットマネジメント㈱ |
| eMAXIS S&P500インデックス | 三菱UFJアセットマネジメント㈱ |
| eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 三菱UFJアセットマネジメント㈱ |
| つみたて米国株式(S&P500) | 三菱UFJアセットマネジメント㈱ |
| 楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド | 楽天投信投資顧問㈱ |
| Smart-i S&P500インデックス | りそなアセットマネジメント㈱ |
この中から、以下の5本をピックアップしています。
・eMAXIS Slim
・楽天・プラス
・iシェアーズ
・eMAXIS(通常版)
・ステートストリート
同じS&P500に連動する商品でも、
実際の運用結果には差が出ています。
なぜリターンに差が出るのか?
同じ指数に連動するなら、
結果も同じになるはず。
そう思うのが自然ですが、
実際には明確な差が生まれます。
その理由は主に3つです。
コスト
最も影響が大きいのはコストです。

投資信託のコストは年率で表示されますが、
実際には毎日、基準価額から差し引かれています。
つまり、
コストが低いほど、日々じわじわ有利になる
という構造です。
よく「隠れコストも確認しましょう」と言われますが、
最も確実なのは、実際のリターン差を見ることです。
今回のグラフがまさにそれです。
純資産総額
純資産総額が大きいファンドは、
コスト面で有利になります。
理由はシンプルで、
・固定費が分散される
・運用効率が上がる
ためです。
同じ仕組みでも、
規模が大きいだけで“有利な構造”になる。
これは見落とされがちなポイントです。
トラッキングエラー
インデックスファンドは文字通りインデックスへの連動を目指すものであり、上にも下にもできるだけ差がない方が理想的な運用となる。インデックスからのズレをトラッキングエラーと呼ぶ。これは積立インデックスファンドは、
指数と同じ動きを目指します。
しかし実際には、
・売買タイミング
・配当処理
・コスト
などの影響でズレが生じます。
これをトラッキングエラーと呼びます。
今回の比較では、
iシェアーズがややズレが大きい傾向に見えます。
19本のS&P500ファンドの中から、シンプルに2本に絞った結論を確認したい方はこちらの記事で整理しています。
→ NISAの「S&P500」、迷ったらこの2本でOK【実質コスト比較】
まとめ
今回の比較を整理すると、
・同じS&P500でもリターン差は出る
・最大の要因はコスト
・純資産の大きさも効いてくる
という結果になりました。

実力比較グラフ(ついでにSストリートの負けっぷりをカバーしてみた)

結論としては、
eMAXIS Slimか楽天・プラスのどちらかで十分
です。
それ以外のファンドを、
あえて今から選ぶ理由はあまりありません。
注意点
ただし、
すでに保有しているファンドを
すぐに乗り換えるべきかは別問題です。
・特定口座なら税金
・NISAなら枠の消費
これらを考慮する必要があります。
この記事だけでの乗り換え判断は避けてください。
最後に
もしこれから新しく投資するなら、
「どれを選ぶか」で迷うよりも、
無駄な選択肢を削ることの方が重要です。
同じ指数でも差は出る。
その差は、主にコストで決まる。
ここまで理解できれば、
選択はかなりシンプルになります。
次回は、この実力差が
実際にどれくらいの金額差になるのかを検証します。
次の記事:S&P500インデックスファンド別シミュレーション結果
その次の記事:S&P500インデックスファンド 売り手の思惑
本記事は筆者の個人的な見解・実体験にもとづく情報提供を目的としており、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資にはリスクが伴います。実際の投資判断はご自身の責任において行ってください。特定の金融商品・サービスの購入を推奨するものではありません。

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