第4話 保険解約最終ミッション、妻との合意形成

サイドFIREへの軌跡

家計管理や資産形成について、パートナーと協力して取り組みたい。でも、相手がどう考えているかわからないし、理解してくれるか不安——そう感じる人も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、保険の解約について僕が実際にパートナーと合意形成に至った経緯と、その要因を紹介します。ひとつの例として参考にしてもらえたら嬉しいです。

それでは、いってみましょう!

カテゴリ「サイドFIREへの軌跡」では、僕、飛雄の資産形成実践記を残していきます。
うまく行ったことも失敗したことも包み隠さず残していきますのでよかったら参考にしてください。
※物語調の部分には脚色を含みます。


第4話 最重要ミッション!妻との合意形成

タイムリミットまで、残り1週間

変額保険の本質に気づいた飛雄は、静かに覚悟を固めた。
運用商品としては劣悪、そして保険機能も中途半端。今こそ断ち切るべきだ。

「よし、ドル建て変額保険、解約する。」

ついでに、使った記憶もない医療保険も手放すことを決意。
だが、それには絶対にクリアしなければならない最後の壁があった。

——妻・仁花との合意形成である。

タイムリミットは、A社営業マンとの面談日。残された時間は、あと1週間しかない。
飛雄の、最大にして最重要のミッションが始まった。


全神経を集中させた説得タイム

仁花は、家族思いで堅実だが、慎重派でもある。
飛雄は、彼女を納得させるために、想定問答集を頭の中で繰り返していた。

もし反論されたら?
もし「不安だ」と言われたら?
もし「やっぱり保険は大事だよ」と詰め寄られたら?

そのすべてに即答できるよう、脳内フル回転の状態で切り出した。

「……色々考えたんだけど、A社の変額保険と医療保険、解約しようと思ってるんだ。」

結果——

「いいんじゃない? 医療保険もコロナでちょっと返ってきただけだし。生命保険も、結局どちらかが死なないと使えないって気になってたし。……それに、飛雄がすごく勉強して考えてくれてるの、知ってるから。信じるよ!」

——あっさり、完了。

え、こんなに簡単でいいの……?

拍子抜けしつつ、胸の奥に温かいものが込み上げた。
信頼が足りなかったのは、自分の方だったのかもしれない。


さらなる断捨離、そして最終決断

仁花から快諾を得たことで、飛雄の覚悟はさらに加速した。

保険全体をもう一度俯瞰し、不要なものはすべて切る。
たとえ過去に40%もの運用益を叩き出していた伝説の(?)一時払変額保険でも、情に流されず、解約リストに加えた。

「過去ではなく、“今”と“未来”を見るんだ。」

営業マンとの面談、わずか2日前。飛雄はついに、A社のすべての保険を解約するという最終決断を下した。


決戦!営業マンとの最終面談

担当営業マンは、幸いにも誠実な人物だった。

飛雄が「現在の自分たちの状況では必要ないと判断しました」と伝えると、あっさり手続きを進めてくれた。
おかげで、まさかの当日中にすべての解約が完了

ここでも、事前準備で固めた「自信」と「論理武装」が功を奏した。

だが——最後の最後に、営業マンはこう切り出した。

「実はですね、認知症になった場合、銀行口座がロックされることがあるんですが、この保険なら資金を引き出せるんです。それでも解約でよろしいですか?」

思わぬカウンターアタック!

しかし、飛雄は微動だにしなかった。
認知症リスクについても、しっかりYouTubeで予習済みだったからだ。

「契約時にそんな大事なこと、一言も言わなかったじゃん……」
心の中でツッコミながら、落ち着いて「はい、大丈夫です」と答えた。

こうして、逆の立場なら泣きながら引き止めてしまいそうな場面を、涼しい顔で乗り越えたのだった。

最後に営業マンが、

「S&P500とかに回すんですか?」

と聞いてきたときは、さすがに吹き出しそうになった。
(バレてる……!)


固定費の大山を乗り越えて

こうして、資産形成に本気で取り組み始めてから約3週間。
飛雄は、固定費の中でも最大級のラスボス「無駄な医療・生命保険」の断捨離に成功した。

次なる敵は——「通信費」。

飛雄の挑戦は、まだまだ続く。


第4話 完

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