僕の入金力を高めてくれた本【若手育成の教科書】

入金力向上委員会

このシリーズでは僕の入金力向上につながったと実感している本を紹介します。
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はじめに簡単に自己紹介。
40代半ばの高卒サラリーマン、飛雄(とびお)です。資産形成に本気で取り組み始め、投資の必要性と入金力の重要性に気づいた時、心底思ったことがあります。それは「入金力があってよかった」ということです。

僕は現在ボーナス・残業込みで額面1,000万を超える給与収入があり、高卒サラリーマンとしてはかなり条件の良い環境です。世間では入金力向上のために転職や副業を推す声が非常に大きいと感じますが、本業で収入を上げるのも立派な入金力向上です。
転職・副業どちらも経験のない僕には一次情報、つまり自身の体験を活かした情報発信ができません。
そこで、僕が本業で入金力を上げる役に立ったと実感できる本を紹介します。

本業での収入アップはもちろん、自身の市場価値向上による転職での収入アップにも役立つ情報があると思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

若手育成の教科書

著者紹介(2021年11月30日 刊行時点)

株式会社サイバーエージェント 常務執行役員CHO 曽山 哲人氏
上智大学文学部英文学科卒。1998年伊勢丹に入社、通販サイト立ち上げに参加。1999年、社員20人程度だったサイバーエージェントにインターネット広告の営業担当として入社し、後に営業部門統括に就任。2005年に人事本部設立とともに人事本部長に就任。2008年から取締役を6年務め、2014年より執行役員、2016年から取締役に再任。2020年より現職。

2005年の人事本部長就任より10年で20以上の新たな人事制度や仕組みを導入、延べ3000人以上の採用に関わり、300人以上の管理職育成に携わる。毎年1000人以上の社員と交流し、10年で3500人以上の学生とマンツーマンで対話するなど若手との接点も多い。

「若手育成の教科書」を勧める理由

僕は技術職のサラリーマンですが、一般職として働いている時から常々思っていたことがありました。それは、「担当者としては仕事ができたんだろうけど、管理職としては残念な人が思いの外多いんだなぁ」ということです。今では日本の、特に大企業は構造的になるべくしてそうなっている。とわかってきました。
僕自身もそうなんですが、技術職として成果を上げるほど、一般職としては高い評価を得られます。すると、数人の部下を持つ中間管理職に昇進します。そして、中間管理職として相対的により高い成果を挙げた人が複数の管理職を統括する部署の長に昇進します。あとはその繰り返しですね。
ここで問題になるのは、それぞれの職位で高い成果を上げるために必要な能力が異なる。ということです。下手をすれば、技術者として優秀な人ほど管理職としての能力は低い。みたいなことは往々にあります。こうなると、「その職位で成果をあげられない人ほど長くその職位に留まる」という状況が生まれるわけです。ジョブ型雇用への転換。といった言葉はよく聞きようになりましたが、まだまだ日本企業には浸透しているとは言えません。

「担当としてはすごい人だったんだろうな」そんなふうに思われる管理職にはなりたくない!

そう考えていた僕は、昇進が決まった時、リーダーシップや人材育成に関する書籍などを読み、自分自身が理想とする管理職像を目指すことにしました。色々と学ぶ中で、目指す理想像を「部下がどんどん成長していく管理職」に定めました。そんな中出会ったのが、「若手育成の教科書」です。

僕が今、「入金力があってよかった」と思える要因の1つは間違いなくこの本に出会えたことだと思いますので、全力で皆さんにもお勧めしていきたいと思います。

入金力向上につながった3つのポイント

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✅ 「言わせて、やらせる。」
✅ 抜擢とは「期待をかけること」である
✅ 「決断経験」で大きく成長する

これが部下育成に最高に役立ったと実感している3つのポイントです。
1つずつ解説していきます。


「言わせて、やらせる」

例えば午後の会議に向けて資料を10部増刷したい時、ちょっと手が空いてそうな2年目の後輩を見かけたとします。「前にコピー頼んだ時も無難にこなしてくれたし、あの子にお願いしよう」そう考えた皆さんは、次のどちらに近いセリフでお願いしますか?

①「これ10部増刷してほしいんだけど、今誰も手が空いてなくて。誰でもできる簡単な仕事だから、ちょっとやっといて。」
②「これ10部増刷してほしいんだけど、前にお願いしたコピーもしっかり綺麗に揃えられていて気持ちよかったから、また君にお願いしたいんだ。やってくれるかな?」

どちらが気持ちよく引き受けられるか、頼まれる側に立って読んでみればほとんどの人は②ではないでしょうか?ポイントは能動的に「やります」と答えられる形になっているか、です。
①でも、語尾を「やってくれるかな?」にすれば、「やります」と答えられる形にはなりますが、「誰も手が空いていない」とか「誰でもできる簡単な仕事」という言葉が受け身の姿勢を強制してしまいます。②の形なら、「前にやったことも覚えてくれている。よし、また綺麗に揃えて準備しよう」そう思ってくれます。そして、「ありがとう、じゃあ頼むよ」と承認することで、自分がやると決めてやっている「仕事」だと認識できるのです。
コピーに限らず、「こんなことを頼むのは申し訳ない」という気持ちから、ついつい①のような表現を使ってしまいがちではないでしょうか?これでは自分でやると決めた仕事を1回分、つまり成長の機会を1回分失ってしまいますので、非常に勿体無いです。正直内心では①のように考えていたっていいんです。少し気をつけるだけで、若手は爆発的に成長します。


抜擢とは「期待をかけること」である

若手育成の教科書では、若手が育つ仕組みを「自走サイクル」と呼んでいます。これは「抜擢」「決断」「失敗」「学習」の4つを1つのサイクルとし、どんどん回すことでより早く若手が育つ、という仕組みです。しかし、「抜擢」という言葉は、何か大きな仕事を任せなければならないと誤解をうんでしまい、「自走サイクルを常に回し続けつことはできない」とか、「全員を抜擢なんてできない」などと考えてしまいます。それを防止するのが、”抜擢とは「期待をかけること」である。”という考え方です。

どんな仕事でも相手に期待をかけることで、「期待に応えよう」という気持ちを芽生えさせることが重要です。先ほどの例もこの形になっており、「君に頼めば綺麗に揃った資料が仕上がることに僕は期待をしているよ」ということをはっきりと伝えています。

若手をどんどん抜擢しよう。そう考えると尻込みしてしまうかもしれませんが、若手にどんどん期待感を伝えていこう。そう考えれば、すぐにでも実践できるのではないでしょうか。


「決断経験」で大きく成長する

人は日々、無数の決断を行なっています。プライベートでも、「今日はどの服を着ようか」「ランチは何を食べようか」などの選択を1つ1つ決断していますが、あまりそれを意識することはありません。仕事においても同じで、本当に無数の決断を行なっています。しかし、その結果がどうであれ、「自分で決断したことの結果である」ことを意識するとしないとでは、成長のスピードが大きく違ってきます。だからこそ、部下や後輩に、自分が決断したという事実を認識してもらうことが重要です。

そこで、決断経験の振り返りができる機会を設けてみましょう。最近では多くの企業で1on1ミーティングが導入されていると思いますが、そういった機会に、「昨日はどんなことを決断した?」と聞いてみてください。抜擢と同じで、急に「決断」と聞かれても答えられない人が多いと思います。そうなったら、たとえば朝ごはんに何を食べたかなど、普通に答えられることを聞き、「それを選んだことも一種の決断なんだ。それを踏まえて、仕事ではどんな決断をした?」と聞いてみてください。少しずつ答えてくれると思います。
最初のうちは特に評価をする必要はありません。「日々小さな決断をしている」と実感してもらうことが最優先です。慣れてきたら、その決断の結果や、その結果に対する自己評価、もし今同じ場面に立ったら決断する内容は変わるか、などを聞いてみましょう。これも聞くだけでOKです。あとは相手が勝手に育っていきます。そしてそれが、自分自身の上司や先輩としての成長につながっていきます。

まとめ:こんな人にオススメ

特に刺さったポイントを3つ紹介してきました。この本ではもっとわかりやすく実践的に「育成方法」が学べますので、ぜひ手に取ってみてください。
僕の経験から、こんな人にオススメ。という話で終わりたいと思います。

こんな人にオススメ!

✅ 管理職になる人
✅ チームリーダーとしてプロジェクトをまとめて行く人
✅ 先輩として新入社員の指導役になる人

以上の人には特にお勧めです。ただ、どんな人でも読む価値はあると思っています。若手育成の教科書は、若手にとっては「自分が育つための方法が書いてある教科書」ということです。あまりにもひどい職場環境であれば、自己成長を求めて転職や異動願いを考えることもできますし、普通程度の環境であれば、自ら成長するマインドに寄せて行くこともできます。(途中で例を挙げた①の言い方で頼まれた仕事も、②のように頼まれたと自力で考えて行動するのでかなりハードルは高いか。。でも決断経験なら自分だけでも積み上げていける!!)

今回は以上です。他にも僕がサラリーマンとして入金力アップを実感した本を紹介していきますので、参考にしてもらえると嬉しいです。

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