こんにちは。飛雄です。
前回の記事で紹介した僕の友人の話、覚えているでしょうか?
NISAの有用性に気づいた瞬間、いきなりFANG+に全力投資を始めたニートの話を。
前回指摘した非合理的な行動ポイントは3つ
✅ FANG+は一般に言われるインデックス投資より、アクティブ運用に近い
✅ 「NISAがあるから投資する」は順番が逆
✅ 時間分散はリスク管理にならない場合も多い
今回は2つ目の”「NISAがあるから投資する」は順番が逆”について解説していきます。
順番が逆とはどういうことか、なぜその順番ではダメなのか。思わぬ落とし穴に落ちないために、考え方の基本がわかる記事になっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
NISAは「目的」ではなく、ただの「優遇制度」でしかない
あなたが見たくもない映画の割引券を持っていたとして、その映画を見にいきますか?
「割引シールが貼ってあるから」という理由だけで、お腹も空いていないのにスイーツを買ってしまったことはありませんか?
「NISAがあるから投資する」は、これと同じ行動なんです。
もちろんNISAは非常に優れた優遇制度です。NISAが投資に興味を持つきっかけになるのは素晴らしいことですが、NISAでの投資が「目的」になってしまうと、資産形成に失敗する確率が高まってしまいます。
今日から入れ替えるべき「正しい思考の順番」
一番大切なのは、資産形成そのものの「目的」です。まずはこの順番を頭に叩き込んでおきましょう。
- 目的: 将来いくら必要か?(そもそも投資が必要か?)
- 目標リターン: そのために年利何%必要か?
- アセットアロケーション: 株式は何%持つべきか?
- 制度活用: ここで初めて、NISA枠を使う。
この順番が守れていれば、SNSで話題の銘柄に振り回されることもなくなります。
順番を間違えると「適正リスク」を見失う
なぜ「枠を埋めること」がリスクを高めるのか
「NISA枠を使い切らないともったいない」そう思うあまり、無理をして投資額を増やしていませんか?
個人投資家の最大の武器は「時間」です。その武器を使うための大前提は「市場に居続けること(途中退場しないこと)」。 考え方の順番が逆になると、自分のリスク許容度(どれくらいの暴落に耐えられるか)を無視して、枠を埋めるために資金を突っ込んでしまいがちです。
リスク許容度を超えた投資は何が問題なのか。
・値動きが気になって仕事や睡眠に支障が出る
・急な出費(冠婚葬祭や家電の故障)の際、暴落のタイミングで売らざるを得なくなる
・生活防衛資金まで投資に回し、暴落のタイミングで売らざるを得なくなる。
これにより結果的にゴールが遠のいてしまうんです。
だから「NISAという器に自分を合わせるのではなく、自分の人生設計に合うようNISAを有効活用する」このスタンスが、長期投資を成功させるコツです。
「投資が必要だから、投資する」という本質に立ち返る
もし明日、NISAが廃止されたらどうしますか?
自分にとって「なぜ投資が必要なのか」まずは言語化してみましょう。紙に書いてみるのもいいですね。
そして、もし明日NISA制度がなくなったとしても、自分はその投資を続けるのか。考えてみてください。その答えが「Yes」であれば、その投資は自分にとって正解です。
「将来の老後資金のため」「インフレから資産を守るため」という明確な動機があれば、制度の有無にかかわらず投資は必要ですよね。 逆に、答えが「No」なら、それは制度の「お得感」に目を奪われているだけの、危険な投資かもしれません。
友人の「FANG+全力投資」が抱える危険性
冒頭に触れた前回記事の僕の友人の場合、「2000万円の総資産のうち、1000万円は投資に回したい」わけですが、「なぜ1000万円を投資に回したいのか。それはいつまでにいくら必要だからそうすべきと判断したのか」を言語化することが大切。ということです。
この友人は現在定期的な収入がありませんので、これからもNISAの成長投資枠でFANG+の購入を続ける場合、1000万円を投資に回すのに5年かかります。
もしこのまま定期収入を得られない状態が続いていたとすれば、その頃には「2000万円のうちの1000万円」ではなく、「1000万円のうちの1000万円」つまり資産の全てがFANG+という極めてハイリスクな資産に化けてしまいます。
FANG+は近年投資家に大きな利益をもたらした素晴らしい投資先ではありますが、非常にリスク、ボラティリティ(値動きの幅)の大きな株価指数です。確実に毎年○%の利益が見込めるような投資ではありませんし、下げる時の下落幅も大きくなりがちです。そんな時に売らざるを得ない状況になると、投資の効率は大幅にダウンしてしまいます。
- 順調な時: NISA枠を埋めて大満足
- 暴落した時: 収入がなく、資産も目減りし、精神的に追い詰められて損切り
「NISAがあるから」という理由だけで突っ走ると、こうした最悪のシナリオを引き寄せてしまいます。 大切なのは、いくら必要だからそのリスクを取るのか。それを言語化し、「投資が必要だから、投資する」という本質に立ち返ることが大事なんです。
まとめ
NISAは資産形成の「加速装置」にはなっても、「動力源」にはなりません。
まずは自分の航路(目的)を決め、その上で一番効率的なエンジン(NISA)を積む。この順番を決して忘れないようにしましょう。
次回は「時間分散は「合理的な投資」の観点からは気休めでしかない」この意味について解説していきます。僕は山崎元さんの著書や動画でこの意味を理解した時、目から鱗が落ちました。できるだけ多くの方に分散投資の正しい意味を伝えたい。そんな思いを込めて書いていきたいと思いますので、ぜひ楽しみにしてください。
自分の目的に合った指数を選ぶなら。こちらの記事が参考になると思います。




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