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オルカン・S&P500・NASDAQ100の違い|リターンと“ブレ”を数字で比較して合理的に選ぶ
インデックス投資を始めると決めても、
多くの人が次に迷うのが「どの指数を選ぶか」です。
・オルカンか
・S&P500か
・NASDAQ100か
結論から言うと、インデックス投資で選ぶ指数はこの3つで十分です。
そして重要なのは、「どれが優れているか」ではなく
「どれを持ち続けられるか」です。
この記事では、過去の実データを使って
リターンと“ブレ”を確認しながら、合理的に判断できる状態を目指します。
ここで一つだけ、最初に整理しておきます。
多くの人は「オルカンか、S&P500か、NASDAQ100か」と
“名前”で比較しようとします。
しかし実際には、選んでいるのは名前ではありません。
選んでいるのは、
「どんなリスクの取り方をするか」です。
・広く分散して安定を取るのか
・特定の国に集中して成長を取りに行くのか
・特定のセクターに賭けて大きなリターンを狙うのか
この違いを理解せずに選ぶと、
途中の値動きに耐えられず、結果的に失敗します。
指数を選ぶ前に、まず資産配分全体のリスク設計を整理しておくと、
判断がしやすくなります。
目次
結論|インデックス投資で選ぶ指数はこの3つで十分
・オルカン(全世界株式)
・S&P500(米国株)
・NASDAQ100(ハイテク中心)
これは単なる名前の違いではなく、
「リスクの取り方の違い」です。
- 分散 vs 集中の度合い
- 成熟市場 vs 成長期待
- 時価総額の歪み(米国偏重)
これらによってリスクがどう変わるのか。
これだけは理解しておく必要があります。
リターンの違い(平均と累積結果)
結論:長期リターンはNASDAQ100が最も高く、
次いでS&P500、オルカンの順です(過去の実績ベース)。
▼ 2010年からの平均と累積リターン
まずは「結果」から確認します。
| 指標 | 年平均リターン | 累積リターン |
| オルカン | +10.1% | +363.3% |
| S&P500 | +13.1% | +602.8% |
| NASDAQ100 | +19.1% | +1508.4% |
・リターンはNASDAQ100が圧倒的に高い
・長期では差が大きく広がる
数字だけを見ると、NASDAQ100を選ぶのが合理的に見えます。
しかし、この結論だけで判断すると多くの人が失敗します。
なぜなら、この「高リターン」は
誰でもそのまま受け取れるものではないからです。
投資信託の平均保有期間は、
各種調査でもおおよそ3〜5年程度とされています。
本来、インデックス投資は10年、20年といった長期で
リターンを取りにいくものですが、
多くの人は途中の値動きに耐えられず、
その前に売却してしまっているのが現実です。
つまり、
・リターンが高い指数ほど
・途中の下落も大きく
・その下落で脱落する人も増える
という構造になっています。
過去のリターンは、
「最後まで持ち続けた人の結果」であって
「誰でも再現できる結果」ではありません。
実際の値動き
結論:リターンが高い指数ほど、年ごとのブレも大きくなります。
▼ 年ごとの値動き(抜粋)
| 年 | オルカン | S&P500 | NASDAQ100 |
| 2020 | +16.3% | +18.4% | +48.9% |
| 2022 | -18.4% | -18.1% | -32.4% |
| 2023 | +22.2% | +26.3% | +55.1% |
・NASDAQ100は+50%近い年もある
・一方で−30%を超える下落もある
このような年ごとのブレを、投資の世界では「リスク」と呼びます。
つまりリスクとは、「損をすること」ではなく
「結果が大きく振れること」です。
なぜ平均では判断できないのか
投資のリターンは、毎年同じように積み上がるわけではありません。
実際は、
・大きく上がる年
・大きく下がる年
を繰り返しながら、結果として平均に近づいていきます。
重要なのは平均リターンではなく、
この“ブレ”に耐えられるかどうかです。
自分がどれだけの値動きに耐えられるかを確認したい方は、
投資におけるリスク許容度とはをあわせてご覧ください。
実際の値動きを見てみると、その違いは一目で分かります。
NASDAQ100は最終的に大きく伸びていますが、
途中で何度も大きく下落しています。
この下落に耐えられなければ、
平均リターンは実現できません。
多くの人は、この途中の下落で売ってしまいます。
だからこそ、
「どれを持ち続けられるか」で選ぶ必要があります。
そしてもう一つ重要なのは、
人は「上がるとき」よりも
「下がるとき」に強く感情が動くという点です。
例えば、+50%の上昇よりも、
-30%の下落のほうが強く記憶に残ります。
この“体感の非対称性”によって、
本来は合理的な選択であっても、
途中で不安になり、行動を変えてしまうのです。
だからこそ、
数字の正しさはもちろん「感情は耐えられるか」も考える必要があります。
結局どれを選ぶべきか
ここまでを踏まえると、
選び方は「リターンの大小」ではなく、
次の順番で整理するとシンプルになります。
① 投資対象の広さを決める
(世界に分散するか、米国に集中するか)
② 値動きのブレをどこまで許容できるかを決める
③ その選択を10年以上続けられるかを考える
この順番で考えると、
自然と自分に合った指数に絞られていきます。
・迷いたくない → オルカン(値動きが比較的安定)
・米国に賭ける → S&P500(高い成長とバランス)
・ブレに耐えられる → NASDAQ100(高リターンだが変動大)
どれが正解という話ではありません。
どれも合理的です。
迷いを終わらせるために
最後に、それぞれを選んだときに
実際にどう感じるかも整理しておきます。
・NASDAQ100
→ 上がるときは非常に強いが、下落も大きく精神的な負担が大きい
・S&P500
→ 成長と安定のバランスがよく、最も“王道”に近い動き
・オルカン
→ 世界の成長に託す安心感を持てる。値動きは比較的小さい
どれが優れているかではなく、
どの値動きなら自然に持ち続けられるか。
この視点が最も重要です。
次にやること
指数が決まったら、次は「具体的な商品選び」です。
投資信託の選び方では、商品を選ぶ際の判断軸を解説しています。
よくある疑問
Q. オルカンは分散しすぎて弱くない?
A. 短期ではそう見えることもありますが、「特定の地域に依存しない」という点で長期的な安定性があります。現状ではアメリカへの依存度が高いですが、変化には自動で追随してくれます。
Q. NASDAQ100が一番リターン高いなら、それが正解では?
A. 実績ではそう見えますが、実際には大きな下落に耐えられず途中で売る人が多いため、再現が難しい選択です。
Q. S&P500はもう遅い?
A. 過去の成長を理由に「遅い」と感じることは自然ですが、今後も世界経済の中心である可能性は十分にあります。
ここを間違えると、同じ指数でもリターンに差が出ます。
もしまだ「分配金が出るファンドの方がいいんじゃないか」
そんな迷いが残っている方は、
分配型と基本的に無分配のインデックスファンドとでどんな違いがあるのかを、
こちらの記事で確認してみてください。
→ 分配型と無分配型どっちが得?毎月分配が不利な理由をシミュレーターで解説
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あとは、選んだ指数に連動する商品を買うだけです。
【免責事項】
本記事は筆者の個人的な見解・実体験にもとづく情報提供を目的としており、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資にはリスクが伴います。実際の投資判断はご自身の責任において行ってください。特定の金融商品・サービスの購入を推奨するものではありません。
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