合理的に選んだはずなのに不自由になった。通信費で学んだ意思決定の落とし穴(サイドFIREへの軌跡:第5話)

サイドFIREへの軌跡

こんにちは、飛雄です。

「資産形成って何から始めたらいいの?」
「40代から投資を始めるのって、もう遅いんじゃないか?」

そんな疑問を持つ方へ向けて、このシリーズでは、

僕自身の実体験をもとに、資産形成の考え方と行動のポイント

をお伝えしていきます。

かつて個別株投資で60万円を溶かした僕のように、投資で失敗したトラウマがある方でも大丈夫です。

カテゴリ「サイドFIREへの軌跡」では、うまくいったことだけでなく、

失敗したことや遠回りしたこと、その理由

まで含めて包み隠さず書いていきます。

サイドFIREを目指す40代の実録|失敗・気づき・行動の全記録と戦略
保険に月7万・通信費の罠・債務超過の発覚──40代からサイドFIREを目指した 実体験をありのままに記録。資産形成の教科書には書いていない、リアルな 失敗と意思決定の軌跡をまとめています。

前回、固定費の中でも最もインパクトの大きい保険の見直しを行い、妻との合意形成も進めました。

それと並行して、通信費の見直しにも取り組んでいました。

固定費の削減は、早ければ早いほど効果が大きい。
これは資産形成において、ほぼ間違いのない事実です。

実際、今回の見直しで通信費は大きく下がりました。

それでも――

今振り返ると、この意思決定は決して合理的とは言えません。

今回得たのは「節約効果」だけではなく、
それ以上に大きな“意思決定の失敗経験”でした。

この記事では、通信費の見直しを通して見えてきた

✅ なぜ最適化できなかったのか
✅ なぜ合理的に見えて失敗だったのか
✅ 最初の一手で間違えないための考え方

を整理していきます。


とりあえず変えた。安くはなった。

保険の見直しが一段落し、通信費にも手をつけ始めた。

「スマホ代も下げられるよな」

そんな軽い気持ちで調べ始めた。

格安SIMにすれば安くなるらしい。
ただ、“格安”といっても種類がある。

大手キャリアのサブブランドと、いわゆる格安SIM。

違いがあることはなんとなく理解したが、正直そこまで深くは調べなかった。

年末年始で帰省していた長女・冴子がいるうちに決めてしまいたい。
そんな焦りもあった。

「とりあえず一度話を聞いてみるか」

そう考えて、家族でauショップに向かった。

店員の説明は丁寧だった。

提示されたのは、auからの乗り換え先としてのUQモバイル。

「今よりは確実に安くなりますよ」

納得感はあった。

さらに話は自宅回線にも広がる。

「ちょうど今、こちらの光回線でキャンペーンをやっていて…」

提示されたのはコミュファ光。

・1年間は大きく安くなる
・スマホとセットでさらに安くなる

“それなりに合理的な選択”に見えた。

僕はその場で、乗り換えを決めた。


今振り返ると、この判断には構造的な問題がありました。


「店に行く」という時点で負けていた

一番の問題は、「何を選んだか」ではありませんでした。

どこで意思決定したか。
ここがすべてでした。

ショップに行った時点で、

・提示される選択肢は限定され
・比較対象は“市場全体”ではなく“その会社の中”になる

そもそも、自分の支出構造を把握していない状態では、
正しい比較すらできません。
家計の全体像を見える化したときの話はこちら

店員は親切でしたし、説明も丁寧でした。

ただ、それは当然です。

彼らの役割は「最適解の提示」ではなく、「自社商品の販売」だからです。

つまり僕は、

選んでいるつもりで、
選ばされていました。

商流を見ないと、最適化はできない

通信サービスはシンプルに見えて、その裏側はかなり複雑です。

・大手キャリア
・サブブランド
・格安SIM

さらにその裏には、

・回線の貸し借り
・販売代理店
・インセンティブ設計

といった構造があります。

そして重要なのは、

この構造の中で「誰が得をする設計になっているか」です。

ショップで提案されるプランは、

・その会社にとって売りやすく
・利益が出やすく
・契約を維持しやすいもの

に偏ります。

つまり、

“一番合理的な選択肢”ではなく、
“最も売りやすい選択肢”が提示される。

ここを理解しないまま選ぶと、

合理的に選んだつもりでも、
構造的に最適解から外れます。


キャンペーンの正体は「未来の拘束」

コミュファ光の契約も同じでした。

・1年間は安くなる
・今より確実に下がる

これは一見、合理的な判断に見えます。

でも冷静に考えると、おかしい。

なぜそこまで安くできるのか?

答えはシンプルです。

・その後に回収する前提だから
・簡単に解約されない構造だから

つまりキャンペーンとは、

“未来の自由を担保にした割引”でした。


見えなかったコスト:「2年後にやり直す」

乗り換えからしばらくは、何の問題もなかった。

通信費は下がったし、不便も感じない。

光回線×2、モバイル回線×4で38,000円が13,000円にまで下がった。

「うまくいった」そう思っていた。

ただ、時間が経つにつれて、少しずつ違和感が出てくる。

UQモバイル。
確かに安くはなったが、調べてみると“最安”ではない。

「もっと安くできたんじゃないか?」

そう思い始めた頃、もう一つ気になることが出てきた。

コミュファ光の契約だ。

キャンペーンが終わった後の料金。
そして、解約や乗り換えのタイミング。

“いいタイミングで動かないと損をする構造”になっている。

そのとき、ようやく気づいた。

コミュファ光は、いつでも自由に乗り換えられるわけじゃない。
解約のタイミングを間違えれば、違約金がかかる。

「今すぐ変えたい」と思っても、動けない。

――あれ?

一瞬、思考が止まった。

安くするために選んだはずなのに、
自分のタイミングで動けなくなっている。


今回の一番の失敗はここにあります。

「2年後に、もう一度見直しが必要になる構造を作ってしまったこと」

です。

ここでいうコストは、お金だけではありません。

・調べ直す時間
・比較する労力
・意思決定のストレス

こうした“見えないコスト”が、後から確実に効いてきます。

実はこの構造、通信費だけではありません。
固定費の中でも特に大きくなりやすいのが保険です。
保険を見直したときの具体例はこちら


失敗の正体:「合理性」と「自由度」のトレードオフ

今回の判断は、月々の固定費を減らすと言う意味では間違いなく“合理的”でした。

・今より安くなる
・説明にも納得できる

しかし長期で見ると、

・最安ではない
・柔軟に動けない
・タイミングに縛られる

という状態になっていました。


本当の学び:最適よりも「選び直せる状態」を

今回の経験から得た結論はシンプルです。

最適な状態を目指すよりも、いつでも選び直せる状態を優先する


そのための一つの方法が、

最初は極端に振ることです。

・まずは最安レベルに寄せる
・実際に使ってみる
・不便を感じた部分にだけお金をかける

この順番であれば、

・無駄なコストを抑えながら
・自分にとっての最適に近づける

ことができます。


まとめ

固定費の見直しは、早くやるほど効果が大きい。
これは間違いありません。

ただし、計画が甘いと

・再変更
・時間
・思考コスト

といった、別の負担を生む可能性があります。

そしてもう一つ、重要なことがあります。

合理的に選んだつもりが、“選択肢を減らす選択”になることがある

だからこそ、

・一度で当てようとしない
・後からでも動ける余地を残す

この考え方が、結果として最短ルートになります。

通信費の見直しは、その最初の練習でした。


ここまで読んでいただいた方は、次は「行動」に移す段階です。

これらの記事も参考に、ぜひ実践してみてください。

【免責事項】
本記事は筆者の個人的な見解・実体験にもとづく情報提供を目的としており、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資にはリスクが伴います。実際の投資判断はご自身の責任において行ってください。特定の金融商品・サービスの購入を推奨するものではありません。

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