こんにちは、飛雄です。
「資産形成って何から始めたらいいの?」
「40代から投資を始めるのって、もう遅いんじゃないか?」
そんな疑問を持つ方へ向けて、このシリーズでは、僕自身の実体験をもとに、資産形成の考え方と行動のポイントをお伝えしていきます。

前回、20年間の「目隠し」を外して資産形成に向き合う決意をした僕が、最初に取り組んだのは「全力投資」……ではありませんでした。
第2話となる今回は、
✅ 2ヶ月の死闘。マネーフォワードMEで「全資産」を可視化する地道な作業
✅ 衝撃の事実。10年以上「純資産マイナス(債務超過)」だったわが家の現実
✅ 14年前の自分からのギフト。拠出金430万円が1100万円に化けていた理由
をお話しします。
「世帯年収1000万超えだから、うちは大丈夫」 そんな根拠のない自信が、音を立てて崩れ去った2ヶ月間。20年前と同じ「ギャンブル」を繰り返さないための、泥臭いけれど避けては通れない「自分たちの現在地」を知る旅が始まります。
資産形成の必要性に気づいたきっかけは、こちらの「第1話」で詳しく書いています。
どんな人間の実践記なのか、プロフィールもぜひご覧ください。
家計の黒字化を目指せ!|家計簿アプリの導入
家計の現状を把握しよう
この20年、目隠しをしたまま全力疾走をしていたことに気づいた僕は、まずこの目隠しを外すことに取り組むことを決めた。
資産形成に向けて黒字家計という土台を作るための第1歩だ。
最初に思いつくのは「家計簿をつけること」
当たり前に感じるが、これがとんでもなく難しいことを僕は知っていた。
妻、仁花が家計簿の継続を数ヶ月で諦めたことを見ているからだ。
レシートを保管して1つひとつ収支を記録する。
とてもじゃないけど僕には1ヶ月も続けられない自信がある。
そこでまず、キャッシュレス化と家計簿アプリの導入を目指すことにした。
マネーフォワードMEの導入
お金系YouTuberの多くがおすすめしている「マネーフォワードME」を使ってみることにした。
いくつかの口座を連携し、すぐに有能さを実感する。
通帳と同レベルの入出金履歴はもちろんのこと、単にデータ連携しただけで「家計簿」まで出来上がっていた。
入出金の明細を読み込み、支出の分類まで自動で振り分けてくれる。
立ちはだかる2つの壁
家計を見える化し、総資産をもれなく把握する。
マネーフォワードMEにすべての口座を連携することが必須だと判断した僕だったが、すぐに2つの壁にぶち当たる。
- 無料版ではすべての口座を連携できない
- 連携に必要なPWがわからない口座の存在
無料版ではすべての口座を連携できない
マネーフォワードMEは無料で使うことができるが、無料版では口座連携数に限りがある。
※マネーフォワードMEでは、銀行口座だけでなく、クレジットカードや交通系ICなども「口座」として連携します。当時は10口座まで連携可能でしたが、現在無料版は4口座までとなっています。
夫婦の銀行口座、クレジットカードだけでも軽く超えてしまうのだ。
これでは”もれなく”総資産を把握することができない。
この1つ目の壁は、心理的には簡単に乗り越えることができた。
有料版の導入を決めたのだ。
考えてみてほしい。
「月額500円でうちの家計簿を代わりにつけてくれない?」
と頼まれて快く引き受ける人がいるだろうか?
少なくとも僕は絶対に嫌だ。
固定費はただ削減すればいいというものではなく、必要なのは「最適化」。
マネーフォワードMEへの課金は「必要経費」と決める。
ただ、並行して通信費の見直しを進めていた僕は、東京で一人暮らししている娘、冴子のアパートにひいている光回線をマネーフォワード光に変更する決断をする。
これでマネーフォワードMEの月額料金が無料になるとともに、通信費の削減につながる。
今までいかに無駄な固定費を垂れ流し続けていたかを痛感しつつ、光回線の変更手続きを進めた。
連携に必要なPWがわからない口座の存在
もう1つの壁は、数年間放置され、ログインすら拒絶された口座たちの存在だ。
マネーフォワードMEに連携するには、各金融機関のインターネットサービスへのログインが必須。
しかし、ここで思わぬ伏兵が現れた。
「確認用の電話番号が、今の番号じゃない……」
登録されているのは、10年以上前に使っていた古い携帯番号や、今はなき固定電話の番号。
しかも、過去に何度か引っ越しや番号変更を繰り返していたため、「どの口座に、いつの時点の番号を登録したのか」がさっぱり分からないのだ。
ログインを試みるたびに、「登録電話番号を入力してください」という非情なメッセージが立ちふさがる。
「そんなの覚えてないよ……」と頭を抱える僕を救ってくれたのは、妻の仁花だった。
「あ、その時の番号なら、私の古いメモにあるかも」
彼女の驚異的な記憶力(と記録)に助けられ、一つひとつ「過去の自分」を証明していく地道な作業。
結局、すべての連携が終わるまで2ヶ月弱。
この『面倒くささ』こそが、僕が家計を無視し、目隠しをして走り続けてきた20年間の代償だったのだ。
持ち物(銀行口座やクレジットカード)は厳選してもっとシンプルな家計にしよう。そう決意した。
※2026年2月現在、それなりに厳選してきたものの、マネーフォワードMEへの連携口座数は夫婦合わせて27口座にものぼっている!
NISA口座が連携できない・・・
持ち物の厳選を強く決意したきっかけをもう1つ。
それは、地銀で解説した仁花のNISAとiDeCo口座がマネーフォワードMEに連携できなかったことだ。
NISA、iDeCoともに2026年からは楽天証券に移管済みだが、NISAで運用中のファンドはいまだに連携できていない。
(枠の消費の関係上、売却は資産形成効率が落ちるため、継続運用を選択した)
家計管理、総資産の把握という観点からは明らかに管理コストの上乗せである。
しかも、ファンド自体にかかるコストも高い。
ただ、数あるゴミファンドの中から、「これならギリギリ許容範囲」と言える唯一無二の1本を仁花に勧めてくれた担当のお姉さんにはとても感謝している(笑)
債務超過の衝撃|総資産の把握で見えてくること
連携作業を終え、画面に表示された数字を見たとき、背筋に冷たいものが走った。
「純資産が500万円。対して負債は1700万円。」
世帯年収1000万超え。
どこかで「うちは大丈夫」と楽観視していた。
でも現実は違った。マイホームを買ってから10年以上、
僕は、地上数百メートルの暗闇の中、目隠しをしたまま鉄骨を渡っていたのだ。
「高年収」という細い鉄骨。
そこから一歩でも踏み外せば、奈落の底。
マイホームという夢を買ってから10年以上、僕は自分が「債務超過」という名の絶望的な高所に立っていることすら気づかず、目隠しをして渡り続けていた。
もしあの時、会社をクビになったら?
もしあの時、僕の体が動かなくなったら?
その瞬間に、後ろから「ざわ…ざわ…」という幻聴が聞こえてくるような恐怖を覚えた。
インデックス投資で背負うリスクなんて、この「無防備な債務超過」という狂気に比べれば、あまりに可愛いものだったのだ。
430万が1100万に!?|14年前の自分からのギフト
マネーフォワードMEの導入により、プラス方向の衝撃もあった。
それが、14年前の自分からのギフトである。
「企業型確定拠出年金(以下DC)の拠出金430万円が評価額1100万円になっていた」
14年前、知識もないまま選んだ株式比率高めのバランスファンド。
それが、僕が寝ている間も、働いている間も、430万を1100万に育ててくれていた。
20年前の僕が失敗したのは、投資という手法ではなく、『向き合い方』だった。
正しい商品を信じて『待つ』ことの威力を、僕は自分の口座から教わったのだ。
「もともと会社が拠出してくれるお金だし、プロが運用するんだからさすがに自分よりは上手く運用してくれるだろう」
これが当時の自分の考えである。
今考えるととんでもなく浅はかな考えではあるが、14年後まで一切運用状況を確認してこなかったことが功を奏した。
投資について正しい知識を身につける前に運用状態を見ていたら、
上がった時に「利益確定した方がいいんじゃないか」
下がった時に「売らないともっと損するんじゃないか」
などと考えてスイッチング(保有商品を売却し、別の商品に買い替えること)していた可能性が高い。
自分が選択した商品について調べてみると、実態としてはインデックスファンドの組み合わせ商品であることがわかった。
「TOPIX」「MSCIコクサイ」「日本・先進国・新興国の国債」に一定の比率で投資する商品だ。
そして、株式比率が異なる他の商品とのリターンを比較したとき、株式比率が高いほどこの14年間の運用益が高いことも確認できた。
もちろん、年間の利回りがマイナスだった年があることも理解した。
これにより、今まさに勉強し、始めようとしている「インデックス投資」について、その有用性を体験として実感することができた。
まとめ|家計と総資産の把握がもたらすメリット3選
マネーフォワードMEへの連携により、家計と総資産が見える化できた。
これによるメリットが3つ
1.固定費の最適化を検討できるようになる
2.自分(家計)にとって最適な「資産配分を設計できる」ようになる
3.リスクを取れる運用資金を把握し、「投資戦略」を検討できるようになる
固定費の最適化検討
実態として何にいくら使っているのか、これが見えることで、
「その支出は自分にとって本当に必要か」
が考えられるようになります。
本当は見えていなくても、最初に契約する時点でちゃんと考えなきゃいけないことですが、全体像が見えていないとなかなか難しいもの。
僕の場合は、「通信費の見直し」「保険の見直し」を優先的に進めるべき。
という判断ができました。
資産配分の設計
資産形成や投資について勉強していくと、必ず「生活防衛資金を確保しよう」という考え方を学びます。
そこで疑問に思うのが、いくら確保すればいいの?
それに対する答えは「生活費の6ヶ月〜2年分程度」というのが主流です。
これ、みなさんは「ああなるほど、じゃあ私の場合は〇〇万円だ」ってなりますか?
ならないですよね。
何ヶ月分かについては多くの発信者や書籍がヒントをくれますが、仮に1年分と決めたとしても、生活費が把握できていなければ具体的な金額はどうしても決められません。
家計の把握のメリットとして挙げましたが、実際は最低限必要な事項と言えるでしょう。
投資戦略の検討
家計と総資産を把握し、資産配分の設計ができると、ようやく投資戦略の検討ができるようになります。
僕の場合、投資に関する勉強を優先させてしまったため、マネーフォワードMEへの連携が完了する前に投資を始め、DCのスイッチングなどにも手をつけていました。
口座連携後、半年くらいで概ね基礎生活費が把握できてきたタイミングで
やはり投資戦略の微修正は出てきましたね。
どちらかというと「リスクをもう少し取れる」側の修正でしたので良かったですが、家計と総資産の把握までは自分のリスク許容度を十分低く見積もっておくことをお勧めします。
家計の全貌が見え、ようやく『攻め』に転じることができる。
そう思った僕の前に立ちはだかったのは、月々数万円という多額の現金を奪い続けていた、
わが家の『聖域』でした。
次回、サイドFIREへの軌跡:第3話。
『保険という名の聖域にメスを入れた日。解約の痛みとその先にあった自由』
正直、これが一番心が削られました(笑)」





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